――悠由サイド―― 「ん……」 重い瞼をこじ開ける。 かすむ視界の端に、人影が見えた。 「……?」 「悠由?」 …先…輩……? 先輩だ…。 「悠由…! 大丈夫か?」 「先……輩」 ここは…? 目だけを動かしてみる。 どうやら…病院のようだ。 先輩が? もう……大げさな…。 大丈夫なのに。 「悪い、悠由」 「え…?」 意外と心配性な先輩を可笑しく思うあたしに、ものすごく罰の悪そうな顔でそう謝った先輩。 「なんで先輩が謝るんですか…?」 「あの女達だろ?」 「…!」