「っ……」
ドッドッドッド
ドッドッドッド
わ…失敗した……。
に、握るんじゃなかった。
これじゃ学校に着く前に心臓発作でぽっくり逝っちゃうよ。
「せ、先輩……あの……」
「……」
わあ…。む、無視…。
どうしよう…結局あれは謝り損ねたことになるんだろうか。
それとも許してもらえたのかな。
いやそれより……。
あたし先輩が好きなんだって気付いて…。
そいで不必要なほどに意識しちゃうんだ。
「っ……」
改めて思うと…さらに恥ずかしい……。
「きゃーーもうっ」
「うおっ…急になんなんだよお前は!」
突然叫んだあたしに驚いたようで、先輩に怒られた。
くすん…。
「す、すみません」
「まさかまた変な妄想…」
「してません!!!」

