俺様狼と子猫少女の秘密の時間①


そう思うと、また涙が止まらなくなる。


「悠由……大丈夫?」


いつまでたっても泣き止まないあたしを心配してくれる杏子。

これ以上心配かけちゃいけないと思い、ぐっと涙をこらえる。


「うっ…らいじょうぶ……」


「……べ、別に泣いてもいいの、よ…?」


「だいじょぶだも…!」


「……」


しんこきゅー。しんこきゅー…。

落ち着けーっ、落ち着けあたしーっ。


「すーはぁー…すーはぁ…」


胸に手を当て、大きく深呼吸をした。


「ほんとに大丈夫?」


「うん…」


「もう…昼出て行ったきり戻ってこないから。探したのよ?」


「ごめん…」


あちゃー……。二時間も経ってたのか。

今日終わっちゃうよ。


「あ…でもどうしてここ分かったの?」


「だって屋上にいるのかと思ったのよ」


そっか…今は室内だっていうのは言ってなかったっけ。

まあ結果的にはよかったんだけど……。