「…ケーキ食べないの?」

「…お腹いっぱい。」

「じゃあ何で頼んだの?」

「…食べたかったから」

「…………そう。」



彼女と僕の会話は
とても可笑しなものだった。


僕と彼女は市街にある
馴染みのあるカフェに来ていた。

デートの時はいつも来る。



いつもなら彼女は
焦がしキャラメルの
バターケーキがセットになったミルクティーを頼むのであるが、


今日はストレートティーのみだ。


さらに一口も飲もうとしない。


熱があるのかと聞いたら、
ないと即答された。





…ひどく冷たい。


どうしようもできない僕は
ミルクティーを一口。

程よい甘さが僕の心を温めた。



彼女はずっと無愛想でいる。