ずぶ濡れになりながら歩いていると誰かに優しく肩を叩かれた。



振り返ると同い年ぐらいの男の子がいた。



「ずぶ濡れですね。今日天気予報では晴れって言ってたのに。あ、俺山下和樹って言います。雨酷くなってくるし、もしよかったら家寄ってきません?すぐそこなんですよ。」



山下さんはそう言うと、まだ何も言ってないのに私の腕をつかんで家に連れて行った。


山下さんの家は若干小さめだけどそこら辺にありそうな普通の家だった。



でもちょっと寂しいような雰囲気が出ていて。