『もしもし?』



「愛海?誕生日おめでとう!」



『ありがと!最近会えなくて寂しいよ。』



「ごめんな・・・どうしてもしなきゃいけないことができちゃって。」



『しょうがないよ。でも、22日は絶対に会えるよね?』



「あぁ。22日は、何があっても絶対に行くから。」



『よかった。明後日が待ち遠しいよ。』



「俺も。じゃあ、そろそろ切るな。風邪ひくなよ?おやすみ。」



『うん。おやすみ。』




そう言うと、かあ君から電話を切った。




これが、最後のちゃんとした会話になることを、私はもちろんかあ君も、誰も想像していなかった。




せめて、余白の1日ぐらい、無理にでも会いに行けば良かった。