もっとアルコール度数の低いものがいくらでもあるのに、なんでそんなの天音が飲むことになってるのよ!


「天音ちゃんって、やっぱ酒苦手だったの?」

梅くんの申し訳なさそうなしょんぼりとした声に、首を縦に振る。


この子は、酒が入るとすぐに寝ちゃうの自分でも自覚してるから外では飲まないようにしてるのに。

チラッと天音に視線を落として、これ見よがしにため息を吐いた。


どうせ桜庭さんがごり押ししたんでしょ?と梅くんに目線で送ると、

彼はぎこちなく頷いた。



「とりあえず、天音家に帰さないとね」


一度寝てしまうとなかなか起きない天音を、タクシーに乗せて送るために帰り支度を始めると、