お父さんは天音には学校の勉強も、ピアノや体操教室での頑張りも、部活動での成績も何も求めていなかった。

天音は期待されてないと思っていたけどそれは違う。

お父さんは勉強も運動も私が出来るし、学校の先生からの評判も良かったから、天音には何も要求せず好きにやりたいことをやらせていた。


お母さんは、私が賞を貰ったから授業参観に来てくれたけど何もなければ天音のほうに行っていた。
小さな妹が心配だし、図工で作品づくりを頑張っていたのを知っていたから。

それでもやっぱり、新聞社のコンクールで賞を貰って学校長まで授業を見学に来てくれる日に親がいないのおかしいし、私を褒めたい気持ちもあったのだろう。その日は私の授業に来てくれた。



そうして、4つの歳の差がある私たち姉妹は、お互いがお互いを羨ましく思いながら、溝を作っていった。