それに優しく笑って、
「こちらこそ、挨拶が遅れて申し訳ない。東御 葉介です。あなたのお姉さんには仕事でお付き合いがあり、あなたの恋人の諏訪くんの上司をしています」
丁寧に自己紹介をしてくれた。
お姉ちゃんを振り返り東御さんは「素敵な妹さんがいらっしゃるんですね」
と話しかける。
「あ、ええ……」
けれど、お姉ちゃんからは歯切れの悪い返事だけ。
それはそうだ。
元々出来の悪い妹の私は、今日、お姉ちゃんに完全に嫌われるような行為をしたのだ。
お姉ちゃんが素直に返事が出来ないのは当たり前だった。
状況的にかなり居づらくなったお姉ちゃんは、取引先の上司を前に失礼にならないように帰ることにしたみたいで、
「あの、今日までお仕事無事に終われて大変嬉しく思います。今後も引き継ぎよろしくお願い致します。では、夜も遅いので、私はこれで……」
東御さんと、智くんたちに深くお辞儀をしてガラス扉の向こうへ消えていった。
「こちらこそ、挨拶が遅れて申し訳ない。東御 葉介です。あなたのお姉さんには仕事でお付き合いがあり、あなたの恋人の諏訪くんの上司をしています」
丁寧に自己紹介をしてくれた。
お姉ちゃんを振り返り東御さんは「素敵な妹さんがいらっしゃるんですね」
と話しかける。
「あ、ええ……」
けれど、お姉ちゃんからは歯切れの悪い返事だけ。
それはそうだ。
元々出来の悪い妹の私は、今日、お姉ちゃんに完全に嫌われるような行為をしたのだ。
お姉ちゃんが素直に返事が出来ないのは当たり前だった。
状況的にかなり居づらくなったお姉ちゃんは、取引先の上司を前に失礼にならないように帰ることにしたみたいで、
「あの、今日までお仕事無事に終われて大変嬉しく思います。今後も引き継ぎよろしくお願い致します。では、夜も遅いので、私はこれで……」
東御さんと、智くんたちに深くお辞儀をしてガラス扉の向こうへ消えていった。