「え、……なに?」 あたしは小麻里ちゃんに聞き返す。 「悠雅先輩はあたしの彼氏です」 その彼氏と言う言葉が あたしの心にずしりとのしかかる。 重い。 そう。そうだった。 悠雅は あたしの彼氏じゃない……。 悠雅は…… 「小麻里ちゃんの彼氏だった……ね…」 目の前が白くなる。 白く……真っ白になっていく。 「はい。あたしの彼氏です。 だから……とらないで」 とらないで…。 そんな事。 そんな事。 「は、はい……」 声が、震えた。