「え?」 たった、それだけの言葉に 俺は驚く。 呼吸を忘れる。 頭に響く。 「好きで好きでたまらない。 そんな瞳で美夜を見て 自分の気持ちに気がついて欲しいみたいに……」 その八神の言葉に 俺の心が何かに引っかかった。 なんか…… その八神が言ってること 自分でもわかる気がした。 「その視線がなんだか羨ましくて あたしもそんな視線で 悠雅に見てほしいって思った」 ああ、なにか…… 何かが 俺の心をかき乱す。 ぐるぐるぐるぐる なにか………