海哉は受付の人と話して
その人とまた違う人が俺たちをどこかに案内する。


ここ、どこだよ……。


そんなことを思っていたら
ある個室に連れてこられた。


その部屋の中には
警察官らしき制服を着た男の人が二人いて
部屋の真ん中当たりには分厚いガラスで仕切られていた。



「ここで少しお待ちください」



そう言って案内してくれた人が部屋から出ていく。



な、何だここ?


俺の頭の中にはハテナしか浮かんでこない。


「そんなところで立ってないで座れ」


そう言って海哉は自分の座っている椅子の隣に置いてある椅子を軽くたたく。


「え、あ、ああ……」


俺はびくびくしながらも
海哉の隣の椅子に腰掛ける。


すると俺が座ると同時に
ガラスの向こうの扉が開く。


「………来た」


「は?」


海哉がぼそっと呟いた言葉。


来たって……誰が?


そう思いながら俺は
開かれた扉から入ってくる人物に視線を送る。



「え………?」



その扉から入ってきたのは
髪の長い女の子。

その子はやけに美人で

美夜と違う魅力があった。




「悠雅、久しぶり」



そう言って微笑む女の子。



え、まってまってくれ。




「悠雅、この子が誰か……




わかるか?」



海哉が俺の方を見て話す。



誰か……わかるかって?



そんなの、

そんなの……




「この子と俺、初対面なのに


わかるわけないだろ?」




そう。


この子と俺は初対面。


なのに、なんだ?


この


変な違和感わ……