あたしの目を塞いでいる暖かい物は誰かの手だ。 あたしはその手にそっと自分の手を重ねる。 「悠雅?」 小さな期待を胸に抱き呟くような声でそう言った。 すると、あたしの視界が明るくなりあたしの目を塞いでいた人物が後ろからヒョコっと顔を出してきた。 「残念、光太でした」 ちょっとムスッとしたその表情。 いつもなら心を奪われ鼻血が大量に出ているに違いない。 だけど今のあたしの心は ショックな気持ちでいっぱいになっていた。