そうボソボソっと呟くと
美夜は少しにやっとした。
「あれ?てるちゃんってもしかして…
光太のこと………」
「え!?なななな、なんのこと!?」
美夜はそこまで言いかけると
何かを思い出したみたいに
自分の両手を叩いた。
「あ、あたし買い物しに行くんだった」
「え?」
「ってことで、光太のこと看病しててくれない?
すぐもどるし、光太、今寝てるから」
「え、あ、ちょ……」
「ごめんね!」
美夜はそれだけ言うと
慌てた様子であたしの前から走ってどこかに行ってしまう。
え?え?え!?
う、うそ。
ただ、ちょっと様子見たら帰るつもりだったのに……
あたしは当分の間
光太くんの家に入るか戸惑った。
だけど……
だけどっ!
光太くんの寝顔を
この目で拝みたい!!!
あたしはそんな
やましい気持ちを胸に抱いて
光太くんの家にお邪魔することにした。