あたしは
もちろん戸惑って
光太が一体何を言っているのか
わからなくなる。
だって、光太にこんなこと言われるの初めてで
あたし……どうしたらいいのか……。
戸惑うあたしをよそに
光太があたしを抱きしめる腕の力を強めた。
たったそれだけで
体がぴくりと動いてしまう。
どうしよう
どうしよう
どうしよう。
あたし……
「あ、あたしも
光太のこと好きだよ?
お、弟として……」
あたしの声は勝手に震えていた。
怖かったわけじゃない。
いつもならこんな冗談…
軽く笑ってしまえること。
だけど
なんでかな?
なんでだろう。
光太がまるで
あたしの知らない人に見えてしまったから…
なのかな?

