「ん……どうしたの?」 あたしは鼻をすすりながら 光太がの言葉にこたえる。 そのとき 光太の腕に少し力が入った。 いつもより少し強くあたしのことを抱きしめる光太。 気のせいか 光太の心臓がバクバクと音を立てている気がした。 光太? 呼吸も少し早い気がする。 もしかして…光太…… 「光太、もしかして熱でも…」 「美夜っ!」 あたしが光太に 熱でもあるんじゃないかと 心配して声を上げたとき…… 光太が少し大きい声であたしの名前を呼ぶ。 「悠雅じゃないと………だめ…なの?」 「え………?」