「光太?」



あたしの声に反応したみたいに
光太の手がピクリと動く。


だけど、あたしの声に応えることなく
イライラした声で話し出す。









「悠雅先輩、そんな汚い手で
俺の大事な人に触れないでくれませんか?」




いままで聞いたことのない

怒りのこもった光太の声。



「ちょ、光太くん…!」


そんな、怒っている光太をなだめようと
横からてるちゃんの声もした。


てるちゃんが光太を止めようとして
光太の腕を引っ張ったのか
あたしの視界が明るくなる。



光りがあたしの瞳に入り込む。


少し眩しくて
あたしは目を細めた。


目の前に立っているはずの悠雅の顔が見えないほど
世界が明るすぎて


今、悠雅がどんな表情をしているのか見ることができない。





ただ、わかることは

悠雅は黙ってあたしのことを見ているとゆうことだけ。