一粒の涙を頬に伝わせて 小麻里は俺を真剣な瞳で見上げる。 そして その視線は 徐々に俺の後ろの方になっていく。 じゃり……。 微かに聞こえた 砂を踏む音。 俺はその音に 体をびくっと震わせて まさか……。 そんな、 最悪の想像をしながら ゆっくりと後ろを振り向いた。