いきなりの声の大きさに
俺は驚き目を見張る。



え、なんでいきなり
そんな必死になるわけ?


もしかして


ホントは俺のこと好きなの?


それとも


そんなに美夜が嫌いで
美夜に不幸になってほしいとか?



もし、


その別れない理由が
美夜を不幸にするためなら……


俺はきっと


何があっても


小麻里と別れて


美夜のところに行ってやる。



そんなことを考えていると
小麻里がゆっくりと口を開く。



「あ、あたしと先輩が別れたら……


先輩は美夜先輩にこ、告白します…か?」



そんなの
考えるまでもない。





















「そんなの……


するに決まってる。


どんなに美夜に嫌われていても
美夜が誰を好きでも


俺は自分の気持ちを伝える」



俺は真っ直ぐな瞳で
心配そうに俺を見る小麻里を見つめる。




「じ、じゃあ、別れません」



「……なんで?」



なんでそんなに別れたくないの?


なんでそんなに泣きそうなの?


そんなに小麻里は
美夜に不幸になってほしいのか?



そんな腹立たしい考えが
頭の中でぐるぐる廻る。



でも


小麻里の口から出た言葉は


とても意外なものだった。