『うん。別れてほしい』
そう言えばすんだはず。
なのに俺は
何処までも馬鹿だ。
「な、なんでいきなり？」
バカみたいに動揺した。
小麻里から言われると思っていなかった。
なぜか心がズキズキと痛む。
心の準備がまだできていなかったのか？
「先輩の顔にかいてあります」
潤んだ瞳でまた見上げられる。
「……っ」
俺は言葉に詰まってしまう。
今まで
女の子に振られたり、振ったり、
そんなこと
数えられないほどあった。
なのに
なんでだ？
俺はいつからこんなに
女の子の泣き顔に弱くなった？
いつから
優柔不断な性格になった？
いつから
強気じゃなくなった？
いつから……
自分に嘘をつくようになった？
