え?お礼?
あたしの頭の中にハテナが浮かぶ。
お礼ってなんのお礼?
あたし、ツバメ様にはいじめられて逆にあたしはツバメ様に謝罪してほしいんだけどな。
なんて、自分のバカな頭で考えていたら
ツバメ様はものすっごい眼力であたしのことを睨みつける。
その瞳を見た瞬間、あたしの背筋がピンッと伸びる。
「誰が重たい女抱きかかえてここまで連れてきたと思ってんの?」
吐き捨てるように言われたその言葉を聞いて
あたしはやっとなんのお礼をツバメ様にするのか理解する。
どうやらこの家まであたしを運んできて下さったのはツバメ様のようです。
まぁ、確かに光太が徒歩であたしのこと担いでいくわけないよね。
なんて思いながら少ししょんぼりとしてしまうのと同時にツバメ様に貸しを作ってしまったっとゆう恐怖があたしの心を苦しめる。
だってツバメ様に貸しを作ってよかった記憶なんて一ミリもない。
そんなことを考えていたらあたしの頭はどんどん下を向いていき、いつの間にかギュッと握りしめていた自分の手を見ていた。
どうしよう、なんて誤ったらツバメ様に怒られないかな?
って俯きながら考えていたらいきなりあたしの目の前から大きなため息が聞こえて
そのため息と同時にあたしの頭の上に乗っているツバメ様の手が乱暴にあたしの頭をなで回してきた。
「周りに心配かけんな……………馬鹿が」

