泣いて、泣いて、泣いて………

泣き疲れたあたしは、いつの間にか眠っていて…


起きたときには自分の部屋のベッドの上に寝かされていた。


目がぼんぼんに腫れているせいか
視界がぼやけてまるで自分の部屋じゃないみたい。


「起きたか?」


そう言って顔を覗かせてきたのはちょっとムスッとした表情を浮かべている光太だった。


あぁ、光太はどんなにぼやけててもカッコいい。


なんて考えてしまうほど
自分の心はだいぶ落ち着いているみたい。


「光太………おはよう。」


そう言った自分の声はガラガラで
どうやら泣きすぎて喉もやられてしまったみたい。


あたしは少し口元を緩めて光太ににっこりと微笑みかける。


「たっく……心配させんなよ」


そう言ってため息混じりに言いながら
あたしの鼻をぎゅっと掴む光太。


痛い。


でもこれが光太の照れ隠しだってあたしは知ってるからつい微笑んでしまうよ。