あたしはだるい体の上半身をゆっくりと起きあがらせて
悠雅が口づけた自分の手の甲を眺める。


「また、あたしのこと好きになったの?」


自分の声は震えてて今にも泣いてしまいそう。


『これだけは許して』


許すよ……

あたしは悠雅にならなにされたって構わない。


悠雅、悠雅……

あたしは悠雅が口づけてくれたところに軽く触れるだけのキスをする。


ポロポロ流れる涙。

心が痛んで仕方ない。

自分のすすり泣く声が静かな保健室に響く。


悠雅、悠雅……


早くあたしを思い出してよ。

前みたいにあたしのことを抱きしめて……