きっちりしすぎている制服がどうも美夜の首を締め付けているみたいだ。
俺はそのことに気がついて
椅子から立ち上がり美夜の制服のボタンを外していく。
でもなぜか手が震えてなかなかボタンが外れない。
それに心臓もうるさくて
体が熱い……。
やっと第一ボタン、第二ボタンと外し
はぁっと息を吐く。
「な、なんでこんな事でどきどきしてんだ俺は……」
俺は自分の整えた髪をぐしゃぐしゃと軽くかく。
そして、また美夜を見る。
ボタンを外し楽になったのか
さっきよりもだいぶ顔色がよくなった気がする。
「…………」
俺は寝ている美夜に自分の顔を近づける。
もうなんか…
我慢できねぇよ。
自分の顔に美夜の息がかかるぐらい近づいた。
「キス……してぇよ」
寝ている美夜にそんなこと言っても
何も言ってくれないし恥もしない。
俺は寝てる女を犯すみたいな事はしない。
しない。そんなこと絶対しない。
そんなことするやつ、
頭おかしいんじゃないのか?
そんなこと思ってたよ……今の今まで。
でもそいつらの気持ちちょっとはわかった。
「美夜………」
俺は寝ている美夜の唇に自分の唇を
ゆっくり、ゆっくり……
寝ている君に気づかれないように近づける。

