そういい放った人物があたしの体をぐるりと回転させて無理矢理体ごと後ろに向かされた。
「あんれー、ななな、なんで光太君がこんなところにいるんでしょーか」
あたしは焦りまくり、口調がおかしくなっている。
そして、あたしの後ろに立っていたのはもちろん、光太。
鬼の面でもつけてんじゃないんですか??と、思うぐらい凄まじい表情をしている。
全く…愛らしいやつめ。
「俺がここにいるのは、弓道部キャプテンに用があって、その帰り道だったから」
「あそー」
アホウドリでもないたんじゃないかと思うぐらいアホな声が自分の口から放たれた。
あたしは、視線をふよふよと空中にさ迷わせる。
だって、光太をガン見したら光太の顔で殺させると思うから。

