怒りで狂う数秒前……



てるちゃんがあたしの手を取って屋上から走って逃げ出した。



「ごめんっ!!ごめんね!!」



てるちゃん歩きながら震える声でそう強く言い続けている。



てるちゃんが悪い訳じゃないよ。



そう言いたかったのに



言えなかった。







悠雅に彼女が何回も出来てたことは知ってた。


もちろん、キスもそれ以上のこともしてることなんか分かってた。



でも



さすがに見るのはキツイな………




そう思うのに涙が全く流れなかった。