gently〜時間をおいかけて〜

何気なく航の顔を覗き込んだら、
「何だよ…!」

航は覗き込まれたことにビックリしたと言うように、1歩後ろに下がった。

そんなに驚くことかしら?

「航の生きてる時代にも、こう言うショッピングモールとかあるの?」

もう1度、航に同じことを聞いてみた。

「ない」

即答と言う単語が似合うくらいのスピードで、航が答えた。

「俺の時代は、もうすっかりネットの時代なんだ。

パソコンやケータイで夕飯の買い物ができるのは当たり前。

注文したら、1分もかからないうちに商品が目の前に届くシステムになっているんだ。

金は1銭もいらない」

「へえ」

さすが、未来である。