gently〜時間をおいかけて〜

「航に心配をかけちゃったお詫びも兼ねて、今日は街の案内をしてあげるよ。

どうせ今日はヒマだし、ね?」

そう言ったあたしに、
「まあ、いいか」

航は肯定の返事をした。


ついたところは、駅前の大きなショッピングモールだった。

「デカいな」

建物を見た航が呟いた。

「デカい分、何でもあるよ。

あたしもよくここを利用させてもらっているんだ。

あたしからして見れば、そこら辺にあるスーパーマーケットみたいな感じかな」

「ふーん」

「航の時代には、こう言う建物ないの?」

あたしは聞いた。