gently〜時間をおいかけて〜

不安だっただろうに。

寂しかっただろうに。

それもこれも、全てあたしのせいだ。

あたしが航をそんな性格にさせたのだ。

航を不安がらせた。

航を寂しがらせた。

一体、何をやってるのよ…。

そう思った時、
「お待たせ」

航が現れた。

息が切れているのは、ここまで走ってきたからだろうか?

そんなことしなくても、あたしはちゃんとここで待っているって言うのに。

「ごめん、突然いなくなっちゃって」

そんな航を見ながら、あたしは言った。