眩しい光に閉じていた目を開けたのと同時に、隣にぬくもりがないことに気づいた。

「――航…?」

隣にいたはずの航がいなくなっていた。

あたしは躰を起こすと、周りを見回した。

「航?」

そこに航はいなかった。

ベッドから出ると、冷たい空気が躰に触れた。

そうだ、あたしは航に抱かれたんだ。

でも、その彼がいない。

床に置いてある脱ぎ捨てた服は、あたしのものだけである。

「――航…」

あたしは服を全て身につけると、外へ飛び出した。