話の内容としては、どうしてあたしのことを知ったのかと言う説明をしているのだろう。

「すごく楽しそうで、誰から見てもうらやましい光景でした。

彼も、親しそうにあなたのことを“坪倉さん”って呼んでました」

そうか、それであたしのことを知ったと言う訳のか。

マフラーを届けに訪ねて行った学校で、あたしと三島くんが一緒にいたこと。

三島くんがあたしのことを呼んでいたこと。

それで風見さんはあたしのことを知った。

「あなたと彼はすごく楽しそうで、彼女であるわたしもすごくうらやましいと思いました。

わたし、彼があなたとも関係を持っていると思ったんです。

それで昨日バイトの休憩中に彼のスマートフォンを見て、あなたのアドレスに電話をかけました」

風見さんが続けて説明をしてきた。

もう、どうでもよかった。

あたしのことを知った話なんて、もうどうでもよかった。