gently〜時間をおいかけて〜

少し前のあたしだったら、考えられないだろうな。

1人だからと言う理由で授業をサボって喫茶店に入り浸っていた少し前のあたしが、目の前の人物と当たり前のように会話を交わしている。

ずっと前から友達だったと言うように。

少し前のあたしが見たら驚きそうだ。

「けど、寒いならではのイベントも結構あるよな?

クリスマスとか、正月とか、バレンタインとか」

少し嬉しそうに、三島くんが言った。

「あー、そうだね。

案外あげて見ると、結構あるね」

何気なく言い返したら、
「それで、12月24日って空いてる?」

三島くんが言った。

…えっ?

一瞬、三島くんが何を言ったのかよくわからなかった。