あたし、城田真央。
高校1年生。
身長153センチ、髪は肩下までの黒。

恋愛経験もそんなに多い方ではなく。

「真央、早く!遅刻しちゃうよ?」

親友の奈々があたしを呼ぶ。

――4月。
今日は入学式。

もちろん、早起きが大の苦手のあたしは寝坊。
完璧な奈々に迷惑をかけて、入学早々遅刻のピンチ。

「ま、待って奈々!速いよ!」
「何言ってんの?真央が遅いの!ほら、もうすぐそこだから!」

奈々が前を走っていく。
必死についていくけれど、中学時代陸上部だった奈々に追いつくはずもなく、すぐに息があがってきた。