『じゃあ、ハンバーグ
 持ってってね、聖。』

『一番でけぇのが俺の。』

ぅわ、半生かもしれないヤツを..
十分、煮込んだから大丈夫、
だとは思うんだけど。

『無論、ご飯も大盛り。』

『へぃへぃ。』

『返事は一回でちゃんとはいって
 言え。わかったか?』

ぅ....。

『うん、わかったよ....。』

『はいって言え。』

え……?ナンデ??
ハテナばかりが頭をまわる。

『お前にいっても無理か。
 じゃ、皿もってくから。』

曖昧に笑いながらも
私の頭をぽんぽんしながら
リビングへと運んでいった。

『……とご飯、ご飯。』

勿論、私が一番少ないけど
一般的な女のコよりは
多いんだろうな....多分。

少食の女のコの方が
聖は好きかな....


でも、取り繕った自分よりも
素の自分を聖には好きになって
もらいたい。


あー、なんだろ
この完璧な乙女思考。


いつの間にかにやけが
とまらなくなる。




幸せなんだな、私。






スキップしたくなった。


だからしてみた。




炊きたてのご飯がはいったおわん
持ちながら転びそうだったから
すぐさまやめた。