『どうかしたか?』

『ぇ??あ、ぁ、うん。
 なんでもないよ...多分。』



目の前に聖の顔。


顔がいっきに真っ赤になるのが
自分でもわかる。



『顔、真っ赤。熱でも
 あるのか??』

『ひゃぁっ。』

冷たい手が顔にあてられて
変な声がでる。

ど、ど、ど、どーしよ?

変な声でたよ...。


さっと顔を手で押さえる。


『あっつぃ...。』

『だから言ったろ?熱か?』

『わかんない……。
 わかんない、です。』


どこからこの熱さが
きてるか自分でも
わからないのに……。


聖が何故かハンバーグの
のったお皿をキッチンの台に
置いた。

『────??』


耳が何か冷たいモノによって
なめあげられる。


『ゃあっ...。……ッ。』

その後、すぐに口が
塞がれる。


聖を叩こうとして
あげたても聖の手で
捕まれて動きを制されてしまう。


───変だ。
私も。聖も。





『やっぱり....。どんなに
 バスケが強くてなんか
 男っぽくてもお前は女だ。』


何が、いいたいんだろう、
この男は。


『今、いわないと駄目な気がする
 好きだ、柚子が。』


ハジメテ。

はじめてだった。


面と向かって【好きだ】って
いわれるのも。


こんなにどきどきしてるのも。


聖も私も顔が真っ赤なのも。



『どんな柚子でも俺は好きだ。
 だから....。』



──あー駄目だ、こんなの
俺じゃねぇ....。─────


そう耳元でいいながら
私の肩に顔をつけた聖の髪が
くすぐったい。


ポンポン、と聖の頭を撫でる。


『随分と余裕じゃね??』



『やっ。』



肩に顔をつけていたのに
いつの間にか顔をあげていた聖。

首をなめあげるのは反則
なんですけど....。


どうしてもビクッと
身体が震えてしまう。