ガチャ...、。

扉を開けると晃人はいた……。






危険かも...、。
扉を完全に今は開けない方が
いい……。。。


『今になって何ですか?』


刺々しかったかもしれない。



けど晃人にはこんな
言い方しかできなかった。


『麗人もいるだろ?』

―──何をいいたいんだろう、
この...悪魔は。。


やつれた悪魔。。晃人の顔が
歪んだようにみえたのは...




───気のせいだろうか。







気のせいじゃなかった。




晃人の口から
深紅の...液体。

紛れもなく血が流れて
いたのだから。



晃人は悪魔じゃない。






誰かの……操り人形だと。


何処かで私の脳は判断した。




『───麗人...。
 あのね、晃人は人を
 殺した。たしかにあの日
 想優を殺した。でもね。』




私の錯覚かも知れないの。


ネトリと重い沈黙と
晃人の血...。





『晃人は自分の意思で
 殺したんじゃないんだ...。』


誰かに操られてたんだ。





追い込まれてたんだ。








...一個
ひっかかった晃人の言葉...。



もしかして
あれは……



【僕からは逃げれない。】



そんな言葉じゃ
なかったかもしれない。


どうして私は他の可能性を
見出して
あげれなかったのだろう。




今になって気付いた。






もしかしたら


【想優からは逃げれない。】



って言ったんじゃないだろうか、

って……。。。