「 ダメダメ!
スタッフの人が、縄みたいの張って
全然撮ってる場所入れないんだもん!

… 秋坂りえは、なんか椅子に座ったままで
写メとってたら睨むし〜

ここ、うちの学校だっつの 」


「 ねー?! わたしもそう思ったー 」


「 仕方ないよ
お仕事で真剣で、緊張してるんだと思うよ?

先生おもうけど
皆だって、試験勉強してる最中
周りで写メ、がしがし撮られたら
ちょっぴり、頭こない? 」


「 ま〜… それはそうだけど 」

「 花さん見て!
昨日カレシと遊園地行ったの〜! 」


「 あら〜!
えっ?!今こんなの出来てるの?! 」


「 うん!スゴイ楽しかったよ
バニーハントとか言って
バニーの姿したお姉さんを
捕まえた数で、出口で景品貰えるの 」


「 …何の夜のアミューズメントかと思うぞ
それ 」


『 着ぐるみだよ ばか那智! 』


皆げらげら笑って

購買からパンを買って来た那智を
バンバン叩く



おばさんが作ってくれた

… ヒロミさんって言わないと怒るんだ
クセにしないとヤバイ


ヒロミさんが作ってくれた
ちょっと形のいびつなおにぎりを広げ
座り込んだ頭まで下がって来ている枝先を
寝転がって眺める事にした



皆やっぱり
学校に来るのが遅くなった花さんを
かなり心配していた様で

ほとんどクラス全員
集まったんじゃないかってくらいに
男女入り交じっての昼食が始まる


暖かいから、眠れるかなと思ったけど
風が結構冷たくて、
オレには少し、ムリだった




チャイムがなって
皆ざわめきながら校舎に向かう


アクビをした時

「 真木 」と後ろから、声を掛けられた