「 ―― とは言っても
この時間になると、
なんも見るとこないよな
東京って 」と
ケイトさんが、腕を擦りながら
黒いコートに手を突っ込む
「 …やっぱさみい オレ中戻って
上着取ってくるわ 」
「 マジで寒がりだよな 空哉って 」
「 雪降ってたんだぞ 雪! 」
店舗集合ビルの入口
カラオケがあって、ダーツバーと
ビリヤード場が入ってる
部屋に戻ると、まだ皆寝ていて
上着に袖を通し、
再びエレベーターに乗り込む
――― 閉まりかけたドアに
いきなり、
棒の様な物が差し込まれ驚いた
慌ててボタンを押すと
「 どうも 」と微笑みながら
その声のヌシは、奥へと進む
乗って来たのは
涼しい顔付きに、白に近い、金髪の頭
肩に担いだ、その棒の様なものは
ビリヤードのキューで ――
そのキレイな顔した男も
出口の一階で、一緒に降りた


