教室バロック





ファンシーショップや
化粧品屋でよく使われている
小花が印刷された、薄紙の袋

花さんはレジで、
ホクホクとそれを受け取ると
店の外に出てから、カバンの中にしまった


「 あれ?
空哉くん お買い物しなかったの? 」


そう見上げる先生の肩に
少し、白い汚れが散っていて
何回かはたいて、下に落とした

片方落ちたマフラーを
軽くかけ直す


「 … あ ごごごめんなさい! 」


オレは自分の頭を、指でトトンと叩いた


「 ―― 蒸れるからじゃねえか?
外しちまえばいいのに

… やっぱ 気になる ? 」



キャップの生地と、肌の隙間に
そっと、指を入れてなぞる

花さんは少しビクッとして
首を引き、
戸惑った顔を、オレに向けて
呟いた



「 … もっと 奥 触ってみて 」


「 …ここ? 」


「 もっとね ……右 」


「 ―― あ… 」


「 …わかった? ある場所 」


「 … うん

ここ…触っても、痛くない? 」


「 大丈夫よ その辺はね
あまり…感覚ないから 」




それをもっと確かめたくて
指を奥へと、ゆっくり這わせる