「 こぉら 空哉くん!! 」


「 イテッ 」



頭に、軽い、紙の音
歴史の教科書だ

教室中に、笑い声が響く


「 ごっ ゴメンナサイ!
… 痛かった? 」


「 注意したのに
謝らなくていいし。花さん 」


「 そっ そっか! そうだね! 」


オレは "にしし" と笑い
再び、教室内に笑い声


ちょうどチャイムが鳴って
花さんこと、先生は
少し二段になった腹をよじって
黒板の上の時計を振り向く


昼休み

今日は花さん どこで弁当食うんだろう