教室バロック






着いたのは
見慣れているハズの校門


だけど、雪に染まった校庭の白に
通路脇の植え込みに飾られた
イルミネーションのせいで
何か特別な、聖域のようにも見える




鍵はモチロン閉まっていたから
足をかけて、鉄柵を飛び越えた






―― 地面を見ると

昼に踏み付けられた足跡の上に
湯浅家に着いた頃から激しくなった雪が
その痕を覆い隠して積もっている




そこに

校舎の裏まで続く、長い足跡

まだ新しい






―――― 走った