「 湯浅、コーヒーで平気か? 」
「 うん
トイレ貸してくれてありがとう
… なんかすごい賑やかだったね
お客さんだったのに、悪かったかな 」
「 気にすんな
… たぶん父親の兄貴と、
その仕事関係者 」
「 へー… なんか、
うちはあんまりお客さん来ないから… 」
「 湯浅んちって、大学の教授だっけ? 」
「 うん あ、これね
『スピンオフ』の最新巻と
『ドキドキ☆まーメイド
・美脚パラダイス』の同人誌 」
「 サンキュー!
… なんか、前ん時より 絵
上手くなってねえか? 」
「 ホントに?! 」
「 うん 線がこう 柔らかくなった?
見易くなった? 」
「 あ…相方が全然、
そういう事言ってくれなくて
かなり厳しい批評はしてくれるんだけど
真木は、
気分盛り上げるの上手いっていうか
ホラ、体育祭でも、応援団長やって
すごいクラス盛り上げたし
バンドやってるって聞いて
ああ、やっぱり っていうか
…ヴォーカルが決まって
ライブやる時は、絶対教えて欲しい 」
「 …いつになるか、わかんないけどな 」


