教室バロック







嬉しそうに回転した那智が

すぐに、
不思議そうな顔して動きを止めた







――― 水分が

だいぶ多めの雪に代わって



シャリシャリと 足元で音



飛沫をあげて駆け出した那智の行き先は



昇降口の外


茶色いコート

素のままの両手をぶらりと下げて
感情無い目で、
それでも必死にオレ達を呼ぶような



少しだけ口を動かし


何か雑誌か、紙の束を持った右手が
ゆっくりあがった






雪で よく見えない