結局
那智は本気で
持って帰るのがダルかったらしく
男子ロッカーに寄ってから戻って来た
昇降口には
相変わらず仲のいい、橘と桜井
ブーツを履いて
落ちて来た分厚いマフラーを巻き直す
二人の手元に、目が行った
「 …っうわっ?!
オメエら お揃いの指輪してやがる!! 」
「 えええっ?! マジか?!
うえおおお?! マジだこいつら!! 」
「 …近づけねえ…!!
やられるぞ離れるんだ!! 」
後ろで靴を履き代えていた湯浅と真田も
事態を把握して
那智や、オレと一緒に後ずさる
「 なっ…!! なんだよっ
きっ 昨日買ったんだよ
―― 今年はクリスマス、うち
海外行かなきゃいけないから
一緒に過ごせないし…
こっ こいつは
一度位関係ないって言ってくれたけど
やっぱり淋しいだろうし… 」
桜井はそれを聞いて
少し頬を染めながら、橘の腕に手を廻した
「 きっ
聞いてない事まで言って来やがる…
これがバカップルの、
最高精神攻撃…"ノロケ"か!! !」
最近真田にロボットアニメを借り
ハマり始めているらしい那智が
耳を抑え、唸り声をあげて
湯浅まで震え出し、真田は右手を構えた
比奈が「 こ〜んなの、私毎日聞いてるから
もう全然効かなくなっちゃった! 」と
紺のコートの上から腹を抱える


