外での声は どこか遠く


ルウは角に座り、壁に寄り掛かりながら
手足を投げ出して

闇に染まって行く空を、
感情の無い目で眺める



湯浅は泣きながらしゃがみ込み
耳を塞いでいた


戻って来た水谷の白衣は
絵を描いた後の様に染まっていて



湯浅は叫び声をあげると
ドアから外へと駆け出して逃げた