《実話》道〜私がつけた足跡〜

玲ちゃんの心が夢咲の中にある恐怖を打ち消していく。

震えていた体も嘘のようにおさまっていく。

手から伝わる玲ちゃんの暖かい温度に、夢咲の心も暖かくなる。



「入ろう?」

「うん。」

キィーっと錆の音が耳に響く。

玲ちゃんの暖かさが伝わるけど、部屋の中の冷たい空気に呑まれそう。

そんな時、玲ちゃんの力がまた夢咲の中に飛び込んでくる。

暖かくて、優しい勇気の力…

夢咲は玲ちゃんの手を握り返し、大広間へと足を差し出していく。



何事もなかったかの如く、晩ご飯の支度を淡々とこなす先生。

仰向けになり、膝をたて漫画を読む潤君。