木しかない…。




ぐんぐんと進む。





 前にいるゆうりが何だか頼もしい。




 「ここらへんで森抜けるよ。」



静かに言うゆうり。




 山犬たちも軽く走り出した。







「ちょつとスピード上げるよ?人間界入ったから。人間には、少し速いかもしれないけど。」







走り出した。





今度は、本当に速い。







 でも、何故だか心地よく感じた。








 「ここらへんで…大丈夫だな…。」




目の前には、木で出来た可愛い家が1つ。







 龍星の家だ。




 


「じゃぁ、ここで。」






と言って、降りた後、わたしに手を差し伸べる。




わたしは手を取り、降りる。




「ありがと…。送ってくれて。」










 すごい一瞬だったけど、楽しかった。