「じゃあ、行ってくるね」 不動のままテレビの前のソファで座っていた私に咲斗さんがいった。 「あっ、はい」 抱きしめていたハルちゃんを、 ソファに置いて玄関まで小走りで向かう。 大人びた黒い革靴。 その繊維を確かめるように、私は靴を見た。 「どうしたの?・・・・・・いってくるね?」 その言葉を聞き、顔をあげる。 「はい、いってらっしゃい」 突然、さっきのキスが頭を過ぎった。 それに気づいたかのように、 ちゅ・・・・・・。 再び唇が重なった。 ガチャ・・・・・・。