薬の、においがする。


薬局みたいな、病院みたいなにおい。



小さいころたくさん嗅いだ、におい・・・・・・。




ゆっくりと目を開くと規則的に穴が開いた天井が目に入った。




「ここは・・・・・・」



身体をゆっくりと起こすと、


ここは・・・・・・




――――――保健室だ。




「起きた?」



「すず・・・・・・」




横に座っていたすず。

柔らかい笑顔を向けてくれた。


「私、何でここにいるの?」



「おぼえてないの?」


そうして教えてくれた。