「あ、忘れてた!数学なんて、0点だもんねぇ?キャー恥ずかしい♪」 本蔵の恥ずかしさを全面にひきだし、満足そうに鈴子は笑った。 「べ、別にっ、古橋なんてどーも思ってねぇし!!」 顔を真っ赤にして、泣き出しそうな本蔵は教室を足早に出て行った。 「クズ男~♪」 鈴子はそう言いながら本蔵の出て行ったドアを眺めた。 「で、環南。大丈夫?」 いきなり私に振り返る。 「う、うん。ありがとう!」 少し驚きながらも笑顔を浮かべて鈴子を見る。